燃料協会誌
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シーメンス式汽罐自働燃燒制御装置に就て
昭和七年十一月十二日燃料協會第百七囘例會講演
富士 舜世
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1933 年 12 巻 3 号 p. 234-246

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抄録
輓近の大火力設備に於ては全プラントの合理的操作によつてその效率を擧げ又負荷たるタービンに等壓等温の良質蒸汽を供給せんと努力した結果人力による汽罐の操作を自働化して常に好状態に汽罐の燃燒を制御する目的に自働燃燒制御装置を案出するに至つた、自働燃燒制御装置は各國に於て各種の考案があるが我國で現在採用されて居るものは米國のベイリー式、スムート式及獨逸のシーメンス式及アスカニヤ式の四種類である、このうちスムート及アスカニヤ式の機械的制御法たるに對しベイリー式は多分に電氣要素を取り入れシーメンス式は電氣操作を主體とした處に各特徴がある、今演者が直接建設にあづかつたシーメンス式の電氣的制御方式に就きその作用原理及構造の概略並に實際の機能を二つの實例に就て述べることゝする、第一はチェイングレート式のストカーを有する東邦電力前田發電所のバブコック汽罐三罐に對する装置、第二にユニット・システムの微粉炭機を用ゐる宇部セメント會社の自家用發電所に於けるタクマ汽罐、ガルベ汽罐の二汽罐に對する装置を擧げる、第一の装置は既に本年初めより運轉に入り第二の装置は只今運轉準備中である
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