抄録
筆者は最近問題となつている自立経済並に日米経済協力特にマーカット声明を中心として日本経済の現状並に將来に対する諸対策が如何なる方向に進んでいるかを詳述した。之に関聯して北海道の石炭鉱業に対しては將来どういう要望が一番熾烈であるかを述べ, 終りに朝鮮の停職による日本経済の動きに就いて概論した。即米国の対日援助資金打切りに依つて政府は経済九原則を計面実施したが, 更に最近の国際情勢によつて発展して来た日米経済協力による綜合経済政策の樹立に就いて述べた。最後に北海道の石炭鉱業に対しては弱粘結炭の増産及び炭価の引下げが強く要望されていることを述べ, 此の事が北海道の産業開発にとつて重要であると結論した