燃料協会誌
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石炭鉱業の合理化
田口 良明
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1961 年 40 巻 1 号 p. 2-12

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抄録

エネルギー革命に直面して苦境にあえぐ石炭鉱業の進路を論じた。第1部では昭和30年施行された石炭鉱業合理化臨時措置法の概要をのべ, その実施状況は当初の目標ならびに計画と著しい差があり, 充分合理化の実をあげ得なかつたことを指摘した。第2部では石炭鉱業審議会が昭和34年末より35年始めにわたつて報告した改訂合理化計画の概要をのべた。老朽設備をスクラップ化して高能率炭鉱に生産を集中し, 流通過程の合理化を行ない, 技術の近代化を進め, 昭和38年度には年5, 500万t, 1月1人26tの生産を行ない, 生産原価は33年度にくらべてt当り1, 200円引下げる。さらに35年9月施行された合理化法の改正についてのべた。第3部では最近のエネルギ事情の変化を考慮するとき, 前記計画はさらに改訂の要あることを指摘し, 関連する重要問題につき著者の見解をのべた。

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