1962 年 41 巻 8 号 p. 664-683
弱粘結炭, 非粘結炭, 褐炭を主原料にして溶鉱炉用コークスを製造しようとする研究は数多くあるが, これらの若い石炭を直接主原料にして良質の溶鉱炉用コークスを製造しうる方法はいまだ結実していない。本報文はこれの究明に長い間おこなった研究成果である。第1報は基礎研究の一部で論述内容はつぎのとおりである。まず原料石炭を成型するときの成型圧力が石炭の粘結力および生成コークスの品質におよぼす影響を検討し, つぎに成型炭のコークス化過程における性状を成型炭の膨脹度変化, 分解ガスの発生状況ならびに成型コークスの組織の面から追究した。