照明学会雑誌
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低壓眞空放電管としての螢光燈
宇田 新太郎
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1930 年 14 巻 8 号 p. 351-361

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抄録

ネオン・ランプは燈用としての外に, 低壓眞空放電管としで種々の目的に利用せられ, 諸學二者に興味を以て迎へられてゐる事は周知の事であろ. 之に關して發表された文獻も多く, dataも豊富である.
終夜燈, パイロツト用として, 或は装飾やサインに用ひられる市販の螢光燈もネナン・ランプと同じく放電燈の一種であるから, 低壓眞空放電管として一般的特性な具備してゐる事は云ふまでもない. 只今までそのdataの發表されたものを見ないやうであるから, 幾分でも参考に供したいと思ひ, 斷片的ながら筆者の行つすご實験結果を聚録しれものが本文であろ. 内容の主なるは次の如くである. 最初に螢光燈の直流交流による静的放電特性々述べ, 100V用ネナン・ランプと比較してある. 次に直流による螢光燈の周期放電の特性に就て實験し, 特に其の周期放電の限界が並列にある蓄電器容量によつて著しく影響されるな指摘し, 之が説明な與へてある. またダイナミツクの放電終止電壓や, 陰極光芒と陽極間の實効抵抗な實験的に求め, 之が蓄電器容量によつて如何に影響されろやを調べてある. 最後に其他の事項として, 螢光燈に就て経験した各種の事項な斷片的に列擧してある.

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