照明学会雑誌
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ダブルスポットけい光放電管の電極部のイオン振動
宮田 豊夫
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1959 年 43 巻 7 号 p. 276-281

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抄録

高出力点灯のけい光放電管のコイル状電極の一端, 中央, 両端に輝点を持つ状態でそれぞれ交流点灯したときの電極降下部のイオン振動をその電極への影響をしらべるために研究した-65℃から+65℃まで最低管壁温度点の温度を変え, 放電管はネオン, アルゴンを1, 2.8, 3, 5mmHgの圧力で少量の水銀とともに封入したものを用いた. 高出力点灯でも陽極振動は陽極輝点附近の高密度プラズマが陽光柱プラズマ密度までambipolar拡散することに関係し, 陰極振動は陰極の竜子放射面の粗面化等に関係するものと考えうる. 直流低温点灯の陽極振動不規則性による光束ちらつきは暗端効果 (または発光分離) が進むと止りやすく, また常温以上での点灯では高電流密度による温度上昇のため陽極振動がなくなり, 陰極振動もへり雑音量少くなる傾向がある. このことは単一輝点でも両端輝点 (ダブルスポット) でも同様の傾向である.

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