造園雑誌
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数種の常緑観賞樹木に及ぼすジベレリンの影響
北村 文雄
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1959 年 23 巻 3 号 p. 5-8

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抄録

(1) 我国の常緑観賞樹木の生長・開花・耐寒性等に及ぼすジベレリンの影響を知るために、「マサキ」・「オトメツバキ」・「ジンチョウゲ」・「クチナシ」についてジベレリン撒布による実験を行つた。ジベレリンは100ppm及び50ppm水溶液として撒布を行い、毎月 (8・9・10月)・8・9・10月撒布区、及び対照区 (無処理区) を試験区とし、その影響を調べた。
(2) 各種樹木の伸長は概して高濃度・多回数撒布のもの程効果が認められた。又樹種別では「オトメツバキ」、「ジンチョウゲ」、「マサキ」、「クチナシ」の順に効果があつた。
(3)「ジンチョウゲ」では明らかに開花促進の効果があり、高濃度・多回数撒布のもの程よく、著しいものでは約5ヶ月開花が早められた。
(4)「クチナシ」では耐寒性の減退が見られ、高濃度及び遅い時期に撒布したもの程寒害が著しかつたが、枯死したものは少なかつた。

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