造園雑誌
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造園樹木の陰陽性に関する研究 (I)
特に光線の強弱と葉緑素量の変化について
萩原 信弘小沢 知雄倉窪 努
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1971 年 34 巻 3 号 p. 24-30

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抄録

樹木は光線の強弱により、それに応じて陽樹、陰樹の別を生ずるが、従来この区別は経験に基いたものが多い。そこで一つの規準を設け、この区別を決定させようとする企てを試みたのが本論文である。
それは簡便な葉緑素計を用い、葉つきの樹枝を試材とし、或る照度のもとにその葉内の葉緑素量を測定してみた。その量の多少と照度とを比較することにより、その樹木が太陽光線の或る分量下における生育の良否が決定されるものと仮定して分類を試みた。
その結果、次の如くである。
陰樹:ゲッケイジュ、シイノキ、ヒイラギナンテン、サザンカ、ピサカキ、モッコク、アオキ
半陰樹:ジンチョウゲ、キンモクセイ、マテバシイ、ウバメガシ、トベラ、クスノキ、コブシ、ヤマブキ、キョウチクトウ、ツバキ、サンゴジュ、トウカエデ、カナメモチ、ムクノキ
陽樹:チョウセンレンギョウ、イチコウ、ポプラ、イボタノキ、ネコヤナギ

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© 社団法人 日本造園学会
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