造園雑誌
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不織布資材を用いた植木の省力生産技術に関する研究
長嶋 聡
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1993 年 57 巻 5 号 p. 121-126

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抄録

植木生産における労働力不足に対応するため, 2種類の不織布資材を用いて, 出荷労力の省力化を検討した。落葉広葉樹のソメイヨシノを供試し。移植不適期の8月に調査を行った。作業員の心拍数変化からエネルギー代謝率RMR (Relative Metabolic Rate) を求め, 作業時間を乗じた労働作業量で比較した。遮根型不織布シートで養成すると, 掘上げ・荷造りまでの労働作業量は慣行区の約1/5に省力化できるものの, 3年間の生育量は養成開始時の270%程度であった。一方, 貫根型不織布ポットで養成すると, 労働作業量は約1/4に省力化でき, 生育量も560%で慣行養成法に対しても遜色ないことがわかった。

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© 社団法人 日本造園学会
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