1993 年 57 巻 5 号 p. 403-408
わが国の二大都市圏における, 1956年の都市公園法制定以降の, 既開設部面積が10ha以上の大規模都市公園整備の進展について概観した。各大規模都市公園ごとに計画決定および開設年と事業手法, 公園の地形立地, 整備内容を調べ, その時間的な変化より両都市圏の比較を行った。その結果, 1) 事業手法では大阪圏では単独事業型, 東京圏では共同事業型の増加が顕著であり, 2) 地形立地では両都市圏とも丘陵地に立地する公園が増加し, 低地立地型が減少する傾向がみられた。また3) 東京圏では, 丘陵地に立地する公園で保全型整備が増加し, 河川に立地する公園では施設型整備の割合が一貫して高いことが明らかとなった。