造園雑誌
Online ISSN : 2185-3053
Print ISSN : 0387-7248
ISSN-L : 0387-7248
庭樹の「根張」及び「根廻」に關する研究
丹羽 鼎三
著者情報
ジャーナル フリー

1941 年 8 巻 2-3 号 p. 11-17

詳細
抄録

(1) 移植後十年を経過したる、幹立の庭樹に在りては、何れゐ、其の根張は枝張よりも大であつた。
(2) 但、樹冠が叢状を成す庭樹、又は刈込仕立を行へる庭樹に在りては、枝張が根張より少しく大なるものが多かつた。
(3) 根張は、常に、幹周 (地際) よりも大にして、其の差は數倍より十數倍に達した。
(4) 地中に於ける側根の分布、は地表下略10cmより1mの間に在り、地表下20-70cmの部位に、最大多數を發見した。
(5) 剪截を施したる根は、剪截部の附近より新に4-11本の新細根を發生した。其の各々の長さは9-50cm、太さは直徑1.5mm以下であつた。
(6) 輪状剥皮を行へる根は、剥皮部の附近に、3-12本の新なる細根を發生した。其の各の長さは6-40cm太さは直徑1-5mm以下を示した。

著者関連情報
© 社団法人 日本造園学会
前の記事 次の記事
feedback
Top