日本舶用機関学会誌
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クランク軸の実働応力の測定法と測定結果
新井 淳一
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1966 年 1 巻 4 号 p. S71-S82

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抄録
クランク軸の実働応力の測定にFMストレンテレメーターを応用し, 十分の注意を払えばかなりの精度でクランク軸の実働応力を測定できることを確かめた.
FMストレンテレメーターを用いて実際に計測を行なった結果, つぎのことがわかった.
1.振動応力の小さい場合, 静力学的な釣合を考えて計算したクランク軸のすみ肉部応力は実測結果とかなりよく合う.
2.ねじり振動共振点ではすみ肉部に大きな曲げ振動応力が生じることがある.
3.2サイクル大形機関のクランク軸には縦振動共振回転数で, すみ肉部にかなり大きな曲げ応力を生ずる.この応力から想像される縦振動の弾性曲線は理論計算によって求まる変位曲線とは異なる.
4.縦振動ダンパーは縦振動には効果があるが, II節のねじり振動によって誘起された曲げ振動応力には効果がない.
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© 社団法人 日本舶用機関学会
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