抄録
電子レンジに用いられるマグネトロンを駆動する電源にアクティブクランプ部分共振を用いた回路方式を検討した。この方式は補助スイッチとコンデンサとを主スイッチに直列に接続した構成で、主スイッチの電圧をクランプする。この方式の利点は周波数一定で出力制御できるところにある。一つのトランスに複数の巻線を設けてマグネトロンのカソードとアノードに電力供給する方式では、周波数一定の出力制御により出力可変範囲が拡大できる。出力可変範囲は100Wから800W (マイクロ波出力) を達成した。今回はアクティブクランプ部分共振の基本動作と出力制御時のカソード電流の特性について述べる。