2003 年 29 巻 2 号 p. 68-73
本論文では、非正弦波駆動時に生じる電動機のトルクリップルを、インバータ出力の高調波成分の制御により、低減する方式を提案する。誘起電圧が正弦波状であるPMSM (永久磁石形同期電動機) に適した変形台形波変調信号を提案し、主要なリップル成分の制御により、正弦波PWM方式と同等のトルクリップル低減駆動が実現されることを述べる。非正弦波出力でも、トルクリップルの低減駆動がなされれば、電源電圧利用率向上などのインバータの性能向上に着目できる。これらを理論解析およびシミュレーションから検討する。