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情報システム学会誌
Vol. 11 (2015-2016) No. 1 p. 13-47

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http://doi.org/10.19014/jissj.11.1_13

  • 抄録

本研究では,参照モデルと現場のプロセスのモデル(AS-ISモデル)を比較し,相違点を特定する手法の提案およびそのツールの開発を目的とする.これにより,現場の担当者に,AS-ISモデルの良い部分と悪い部分の両面に気付きを与えて,現状をあらためて深く理解することを支援する.具体的な参照モデルとしては,サプライチェーン管理を対象とするSupply-chain operations reference-model (SCORモデル)を採用する.本研究の目的を達成するために解決すべき問題が3つある.問題(1)は,AS-ISモデルと参照モデルを計算機可読な形式で作成することである.問題(2)は,AS-ISモデルと参照モデルの抽象度を合わせることである.問題(3)は,AS-ISモデルと参照モデルを比較し,差異を自動的に抽出することである.本論文では,問題(1)と(2)を解決するためにSCORオントロジーに基づく生産管理プロセスモデリング支援ツール(モデリング支援ツール)を実装した.ここで,SCORオントロジーとはSCORモデルの構成要素を計算機可読な形式で体系化したものを意味する.モデリング支援ツールの有効性を検証するために,ケーススタディとして,ある企業の機械部品製造現場を取り上げた.そこで,SCORオントロジーは,生産管理プロセスの中でも受注生産に限定して構築した.ケーススタディにより,モデリング支援ツールを用いて,「現場のAS-ISモデル」を作成可能であることを確認した.さらに,SCORプロセスを基に作成された現場のAS-ISモデルを,参照モデルと比較するための抽象化が,計算機可読なSCORオントロジーとモデルを活用することによって自動化できた.

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