日本看護評価学会誌
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パートナーシップ・ナーシング・システム導入に伴う看護師の時間外勤務時間および看護師の仕事に対する意識の変化
上條 優子長沼 元美神宮寺 美千代磯部 沙織雨宮 麻美子
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2015 年 5 巻 2 号 p. 53-60

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抄録

 パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)導入前後の時間外勤務時間,仕事の忙しさ,および看護師の意識の変化を明らかにするために,病院管理データ,看護師への質問紙を用いて調査した.仕事の忙しさの測定として,在院患者延数,看護必要度,看護度,手術患者数,緊急入院患者数,平均在院日数等を調査した.また,比較対照群として同時期にペアを組んでケアを行う方式を導入した病棟を設定した.調査期間は2014年3月から10月であった.
 結果,PNS群はPNS導入後に時間外勤務時間が,有意差はなかったが常勤換算看護師1人当たり月平均で0.9時間の減少傾向がみられた(p=0.090).対照群では,時間外勤務時間は平均0.3時間の差であった(p=0.459).質問紙調査では,PNS群は連携や相談が増え仕事の満足度が上昇していた.対照群では,業務が円滑になったと感じる者は少なかった.

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