本研究は,特別養護老人ホームで入所者を看取った家族は看取り時のケアをどのような視点で評価しているかを明らかにし,看取りケアへの示唆を得ることを目的とした.3つの特別養護老人ホームで17人の家族に半構成的面接を実施した.要約的内容分析の結果,6コアカテゴリが抽出された.家族が入所者にとって良かったと感じたことは,【入所者は苦痛なく心身ともに快適】【職員が入所者を大切な存在として対応】,家族にとって良かったと感じたことは【家族の入所者の死を迎える準備と死亡時の立ち会い】【職員による家族の意向の確認と尊重】,家族にとって嫌だったと感じたことは,良かったと感じた反対の内容だった.
これらの結果から,重要な看取りケアは,脱水等による身体的苦痛を予防し心身ともに快適に過ごせるケア,入所者を大切にする態度で対応するケア,入所者の死期を予測し家族が死亡時に立ち会えるケア,家族と職員の互いの了解を確認し実践するケア,であることが示唆された.