日本造船学会論文集
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水線および肋骨線形状と造波抵抗 (その2)
乾 崇夫梶谷 尚
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1968 年 1968 巻 124 号 p. 27-35

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抄録

著者らは2年前同じ表題のもとに細長船理論と流線追跡法とをつなぎ合わせるアプローチについて報告した。その後, 同報告の趣旨に沿つて, 当時できなかつた型の模型試験を実施したので, 今回その結果を発表する。
細長船理論によると造波抵抗は端部の水線入角と横切面積曲線のみで決まる。それゆえ, この理論がそのまま通常の初期船型計画に適応できれば主要目の他, 横切面積曲線の決定が容易になる。船型計画の手順は, このような第1段階に続いて, 水線および肋骨線形状を選ぶ第2段階に進んでいくがこれには等価特異点分布をなかだちとした流線追跡法による決定が応用できるお著者らは前報において, まず横切面積曲線を一定にしたのち, 水線および肋骨線の形状をいろいろ変化させたシリーズのうち若干について抵抗性能の比較検討を行なつた。今回は当時できなかつた∧U型を採り上げることとし, その後ライナーやコンテナ船計画が変わりつつあることも考慮し, UU型の基本型をも改めて検討することとした。なお今回, これに付随して細長船理論による造波抵抗計算用数表を作成したので付録に示した。

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