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ポリゴンシフト法を用いた影付き鳥かん等高線図の作成
村井 俊治ポンケオ ビバラード小野 邦彦田中 尚行安江 茂隆柳 秀治
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1999 年 37 巻 1 号 p. 1-6

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抄録

著者らは「ポリゴンシフト法」と命名した新しい手法を開発することにより, 影付きの鳥かん等高線図の作成を簡略にかつ効率的に作成した。このポリゴンシフト法は, 等高帯で表わされるポリゴン(閉多角形)を定められた方向に, 標高に応じて与えられる距離だけ順次連続的に移動させた時に, 元の位置のポリゴンと移動したポリゴンとの間にプール演算(ビットを用いた論理演算)を適用するもので, 鳥瞰図や影解析の際に必要とする処理を簡略化できる。
著者らは, ポリゴンシフトの際に前面, 後面の概念および奥行き距離の概念を導入することにより, 鳥瞰図作成の際に必要な隠れ点処理や影解析の際に必要な影処理を幾何学的および論理的に容易にすることができた。
著者らによって開発したポリゴンシフト法は, ラスタ型の得意とするポリゴンの論理演算を基本とし, ラスタ型の不得意とする位相構造(Topology)を, 上記の概念を導入することで鳥瞰図の作成と影の生成を同じ手続きで処理できるという新しい知見を得たといえる。

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