聴能言語学研究
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失語症訓練のためのコンピュータソフトウェアの開発
椎名 英貴丸山 勇
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1996 年 13 巻 2 号 p. 98-104

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抄録
コンピュータを用いた失語症訓練教材を開発した.本ソフトウェアはアップル社のパーソナルコンピュータMacintosh上で作動する.現在までに開発したソフトウェアは,聴覚把持,聴覚的理解,文字理解(かな,単語),かな文字構成(3種類),動詞句構成の計8種類である.本ソフトウェア群の特徴として以下の点が挙げられる.(1)絵,文字,音声をさまざまな組み合わせで提示できる.(2)利用者は,課題に沿って絵や文字を選択する.選択はマウスを用いる.(3)ソフトウェアごとにいくつかのヒントが利用可能である.(4)反応の正誤が即時にフィードバックされる.(5)結果は自動記録される.パーソナルコンピュータの飛躍的な進歩に伴い,訓練教材もより高度なものが簡単に開発可能となった.今後,言語治療士をまじえたユーザーズグループによる開発,研究が期待される.
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© 日本コミュニケーション障害学会
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