聴能言語学研究
Online ISSN : 1884-7056
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患者の話を聞いてゆく
重度失語症患者との臨床経過
福田 純子
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2001 年 18 巻 2 号 p. 101-104

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抄録
抑うつ,拒否的な態度を示す1重度失語症患者との臨床経過において,患者の示した能動的な行動をきっかけに,方針を変更し“患者の話を聞いてゆく”という新たな試みを経験した.試行錯誤を繰り返しながら患者との対話を積み重ねていった結果,患者の抑うつ的で拒否的な態度は消え,表情は豊かとなり,発話が増えるなど明らかな変化がみられた.“患者の話を聞いてゆく”ことは臨床的に意味があるのではないかと思われた.
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© 日本コミュニケーション障害学会
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