頭頸部癌
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上・中・下咽頭(頸部食道癌を含む)
中咽頭癌に対する治療の現状
―多施設による後ろ向き観察研究―
本間 明宏林 隆一川端 一喜吉野 邦俊岩江 信法長谷川 泰久加納 里志丹生 健一加藤 孝邦志賀 清人松浦 一登1門田 伸也藤井 正人
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2013 年 39 巻 4 号 p. 449-455

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抄録
全国12施設で中咽頭癌に対する治療を調査した。
【対象】2005年4月から2年間に参加施設を受診し治療を受けた中咽頭癌新鮮例。
【結果】523例が登録され,486例(92.9%)は根治的,37例(7.1%)は非根治的治療を受けていた。重複癌は中咽頭癌の治療前後を合わせると166例(31.7%)にみられた。扁平上皮癌根治治療の471例のうち手術主体の治療が186例(39.5%)に行われ,経口的腫瘍摘出:71例,外切開:115例であった。T分類では,T1の51.5%,T2~4の35.9~37.0%に手術が行われていた。照射主体の治療は285例(60.6%)に行われ,照射に化学療法を併用したのは167例あり,内訳はCDDP+5FU:65例,CDDP単剤:41例などであった。導入化学療法は79例(16.8%),維持化学療法は28例(5.9%)に行われていた。全体の2年,5年粗生存率は,それぞれ85.0%,69.9%であった。
【結論】後ろ向き試験であるが治療法の選択,その治療成績に関して一定の傾向を把握することができた。今後,中咽頭癌に前向き試験を行う際に有用なデータになるものと思われる。
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© 2013 日本頭頸部癌学会
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