2016 年 42 巻 4 号 p. 359-362
頭頸部癌における薬物療法は,手術や放射線療法を絡めた集学的治療の中で発展を遂げてきた。CDDPはいろいろな治療の場面で利用され,40年以上経った今でもKey Drugである。さらにタキサン類や抗EGFR抗体が登場し,新たな治療オプションとして利用されてきている。最近では頭頸部癌においても,免疫チェックポイント阻害薬の有効性と安全性が報告されて,近い将来我々の実地診療に導入されてくる。より複雑化し管理が難しくなっていく頭頸部癌薬物療法を発展させていくには,職種を更に拡大した集学的治療チームの体制を整備していく必要がある。