2024 年 50 巻 4 号 p. 721-726
頭痛診療における実態把握と今後の地域連携への課題の抽出を目的として,頭痛診療に携わる日本頭痛学会会員を対象にオンラインアンケート調査を実施した.回答総数554名であった.非頭痛専門医のうち,67.8%が将来頭痛専門医を取得予定と回答した一方で,専門医を取得したいが,申請条件に合わないと諦めている医師が一定数いることも示された.各地域における頭痛診療の勉強会・研究会活動は地域で格差があることが明らかとなった.学童期においては早期からの頭痛教育ならびに学童期に携わる職種との連携・啓発が重要であり,成人では産業医,保健師,看護師,薬剤師などを含む多職種での包括的な支援形態が望まれる.