東京保健科学学会誌
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病院内退院調整看護婦の退院調整過程分析
本道 和子川村 佐和子
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1998 年 1 巻 1 号 p. 11-19

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抄録

本研究では、病院内退院調整看護婦の退院調整過程を、在宅療養に必要な条件の整備経過に沿って分析し、より効果的な調整への示唆を得ることを目的とした。A病院医療連携室看護婦(退院調整看護婦)の活動内容について、参加観察、看護記録の分析を行い、以下の結論を得た。1.退院調整看護婦の活動は、利用者および家族が在宅療養の意思決定をするまでの期間と、意思決定後、環境整備をして退院するまでの期間とで変化していた。2.退院調整看護婦は、利用者および家族の意思決定前は、意思決定上の困難解決を支援し、在宅療養に必要な条件を整理し、その解決策についても調整し、可能性のある提案を利用者側に提示していた。3.意思決定後は、利用者側が主体的に退院準備を開始したので、退院調整看護婦は利用者の希望が実現するように、専門的な情報を関係機関に提供するという方法で、援助をしていた。

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1998 日本保健科学学会
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