東京保健科学学会誌
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目標荷重量の違いが閉眼での下肢荷重量調整学習に与える影響
池田 由美竹井 仁中俣 修堀川 博代岩崎 健次田口 孝行柳澤 健
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1999 年 1 巻 2 号 p. 219-222

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抄録
本研究は, 閉眼立位で下肢荷重量調整課題の学習を行い, 異なる調整荷重量について課題の習得過程に違いが生じるかどうかを検討することを目的とした。対象は健常な大学生10名。学習課題は3条件による両足荷重から非支持脚への荷重感覚学習(一側下肢荷重量調整課題)を行った。その結果, 閉眼時でも全荷重条件においてKR(結果の知識)を付与することにより誤差は減少した。体重の1 / 3荷重条件は学習前から被験者の主観的基準が目標値と類似していた。1 / 4荷重条件では比較的早い段階で課題が習得されたが荷重感覚の保持が困難であった。しかし, 1 / 3, 2 / 3荷重条件では荷重感覚は比較的保持されていた。被験者の内省報告から, 目標荷重量に関係なく左右で荷重量の多い側の下肢で調整したと答えたものが多かったことから, 荷重量の多い側での調整量の割合や調整内容の違いが, 荷重条件間の課題の習得に影響したものと推測される。
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1999 日本保健科学学会
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