東京保健科学学会誌
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リハビリテーションの観点からみた在宅ケアアセスメント方式に関する検討 : 日本作業療法士協会版アセスメント表の特徴
笹田 哲寺山 久美子
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1999 年 1 巻 2 号 p. 250-253

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抄録
日本作業療法士協会(以下OT協会)はリハビリテーションに観点をおいて, 公的介護保険制度におけるアセスメント表を作成した。このOT協会版アセスメント表と他団体が開発したアセスメント表と比較検討した。その結果, OT協会版アセスメント表の特徴として以下の3点がわかった。(1)身体・日常活動能力という項目では, 福祉機器の使用状況が含まれていた。(2)日常生活活動(以下ADL)は「しているADL」と「できるADL」に区別され, これらの〓離している状況を把握するようになっていた。(3)精神機能活動では高次脳機能障害による生活活動上の問題を把握できるように工夫されていた。さらにOT協会版アセスメント表の項目内容を検証するため, 在宅の後期高齢障害者に使用した。その結果, ADLの状況はよく捉えられていた。しかし, 高齢障害者の興味, 意欲, 時間の使い方, 習慣などの分析についてはより的確な評価項目の必要性が示唆された。
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1999 日本保健科学学会
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