東京保健科学学会誌
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看護基礎教育における「ボディメカニクス」の効果的教材の開発 (三) : 作成ビデオの効果評価
水戸 優子志自岐 康子城生 弘美金 壽子武 未希子岩崎 健次福士 政広齋藤 宏
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2001 年 3 巻 4 号 p. 225-231

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抄録
看護基礎教育においてボディメカニクスの効果的な教材は少ない。そこでこれまでの研究成果をもとにボディメカニクスの観点を含めた車椅子移乗介助技術に関するビデオ教材を作成した。本研究はビデオ教材の学習効果を評価することを目的としている。看護学生1年生16名を対象として,無作為に作成ビデオ群と市販ビデオ群に分けて,ビデオ視聴前,視聴直後,3週間後の姿勢と主観を分析した。その結果,作成ビデオ群は構えから立ち上げの姿勢で視聴前と比較して視聴直後と3週間後で有意に腰部角度が大きく,つまり上体を起こした望ましい姿勢をとっていた。またボディメカニクスに注意を向ける者が視聴直後半数以上に増加し3週間後にも継続していた。市販ビデオ群との比較では作成ビデオ群の方がやや効果的な傾向が見られた。しかし,市販ビデオでの介助方法と異なった部分があることで比較が十分にできず,効果があるというまでには至らなかった。
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2001 日本保健科学学会
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