東京保健科学学会誌
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看護大学生のストレス度とストレッサー・ストレス反応・影響因子との関連:4年間の縦断的研究
市丸 訓子山本 冨士江野田 淳
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2001 年 4 巻 2 号 p. 77-82

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抄録
看護大学生は, 日常生活の自立や看護の臨地実習などストレスフルな生活の変化を経験する。本研究は, 看護大学生の4年間におけるストレス度とストレッサー・ストレス反応・ストレスへの影響因子との関連について明らかにすることを目的とした。調査は, K看護大学生103名を対象とし, 看護大学生用のストレス自己評価尺度調査票を用いた。ストレス度と他の因子との関連は, 各学年に特異なストレスフルな出来事(例えば, 4年生では国家試験など)であるストレッサーが関与していると推測された。また, コーピング, ユーモアセンス, ソーシャルサポートについては, ストレス度に基づいたグループ別, 学年別共に差はみられなかった。認知的評価であるコントロール感は, ストレス度, ストレス反応に比例して4年次に高くなっていることから, ストレスへの状況分析や対処の意思は獲得されていることが明らかになった。
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2001 日本保健科学学会
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