魚類学雑誌
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IPNウィルスの微細構造に関する超微細胞化学的観察
工藤 重治黒沢 団国峯 一声信沢 邦宏小林 茂
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1975 年 21 巻 4 号 p. 203-212

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抄録
IPNウィルスの微細構造が超微細胞化学的に検索された.IPNウイルス粒子は被膜を有さず, 外見的に六角形あるいは円形輪郭でPTAやE-PTA染色した標本では直径約65~68mμ, 平均約66mμ である。六角形輪郭のものではしばしば1稜に5個のカプソメアがある.1稜の長さは平均約410Å、カプソメアの大きさは平均約63Å, カプソメアとカプソメアの間隔は平均約24Åである.カプソメアは超薄切片上ではしばしば円柱または角柱, あるいは五角形または六角形でその各頂点に平均約21Åの小単位が位置する.
PTA, E-PTA, ルテニウム赤およびランタン染色ではIPNウイルス粒子のカプソメアが陽性を呈し, それは多糖類を含むことが示唆される.IPNウイルス粒子は恐らく正二十面体で総数162個のカプソメアを有するレオウィルス群に属するものと考えられる.
チトリゾーム内のIPNウィルス粒子間に数個のカプソメアの集団よりなり, しかも多くは中空な五角形または六角形の小粒子 (平均約210Å) がしばしば単独にあるいはビーズ状配列をして存在する.
: IPNウィルス粒子の付近にしばしば存在する棒状体の表面や内部にPTA染色で陽性を呈する微粒子がある.
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