魚類学雑誌
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ニシキベラの一次雄, 二次雄における性徴と生殖行動
Katherine A. Meyer
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1977 年 24 巻 2 号 p. 101-112

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抄録

三宅島において1974年6月から1975年秋にかけて, ニシキ・ベラの生殖行動と性構造を観察した.産卵は6月中旬から9.月中旬まで続き, その間の水温は20.0~28.0℃であった.求愛行動はまれに午後に観察されることもあるが, 産卵は午前だけに限られた.
195尾の調査個体のうち, 52.8%は雄, 44.6%は雌(残りは不明)であった.雌雄ともに同範囲の体長分布を示したが, そのうち特に大型の個体についてだけみれば, 雄の数は雌より多い.本種は雌性先熟現象により雄に2型を示す.体色相の変異についても観察し, initial phaseは未成魚, 雌, 一次雄, 二次雄に認められるが, terminal phaseは一次雄, 二次雄に限られる.ペア形成産卵と群れ形成産卵の両型が観察されたが, 本研究水域では後者がより頻繁であった.求愛行動および産卵行動の記載を行ない, 同属の他の魚種との比較検討を行なった.

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