魚類学雑誌
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コイ科Puntius属魚類の比較形態と種間関係
多紀 保彦勝山 明里漆戸登 宇世
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1978 年 25 巻 1 号 p. 1-8

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抄録
熱帯アジア産のコイ科Puntius属の23種について夢眼下骨, 咽頭骨と咽頭歯, 吻部のlateral foldsと口ひげおよび斑紋の比較をおこなった。その結果, これらの魚種は6系統群に分かれることが判明した.一般に同一群に属する種は, 分布域も重なり合っているかあるいは近接している。東南アジアに分布する群とインド・セイロンの群との間には, lateral foldsと口ひげの発達程度に比較的明瞭な差異がある。Bleeker (1863) はPuntius属をPuntius, Barbodes, Capoetaの3亜属に分類したが, 本研究の結果からみると, この亜属分類は支持しがたい。
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