魚類学雑誌
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アマゴ仔・稚魚における味蕾の分布および数の変化
駒田 格知
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1993 年 40 巻 1 号 p. 110-116

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抄録

人工艀化アマゴ仔・稚魚における味蕾の分布, 数, 密度および大きさを調べた.さらに, 長良川にて採捕したアマゴについても同様の調査を行って比較した.
艀化後3日目 (3日齢) のアマゴの口腔一咽頭部の粘膜上皮中に味蕾の初期と思われる細胞の集団が認められた.味蕾数はその後, 日齢の進行に伴って著るしく増加した.しかし, 味蕾の密度は7日齢をピークにして, 60日齢頃までは高密度に維持されたが, その後は急激に減少し, 360日齢では60日齢時の約半分であった.味蕾の分布は, 歯の配列状況に深く関係していた.味蕾の径や長さは日齢の進行に伴って増大したが, これは粘膜上皮の肥厚に伴うものと考えられた.長良川にて採捕されたアマゴの味蕾の分布・数および密度は同じ体長の人工艀化仔・稚魚とほぼ同じであった.

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