日本医真菌学会雑誌
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Malasseziaの菌相を解析したアカツキ病の3例
田嶋 磨美天谷 美里杉田 隆西川 朱實坪井 良治
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キーワード: アカツキ病, マラセチア
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2005 年 46 巻 3 号 p. 193-196

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抄録

Malasseziaは脂質要求性の皮膚常在菌で,癜風,脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患の発症に関与していることが指摘されている.今回,我々はアカツキ病の3例を経験したので,その鱗屑痂皮に含まれるMalasseziaの菌相を解析し,健常人,アトピー性皮膚炎患者と比較検討した.症例1は,両上下眼瞼部,症例2は左鼠径ヘルニア手術瘢痕部,症例3は頭頂部のアカツキ病であった.それぞれ,病変部鱗屑からNested PCRを用いた非培養法にてMalassezia DNAを検出した.症例1及び3はともに,M.obtusaM.slooffiaeが検出され,症例2はM.slooffiaeのみが検出された.健常人皮膚からは,M.globosa,M.restrictaおよびM.sympodialisが高頻度に検出されのに対し,今回アカツキ病で分離された2菌種は比較的稀で,病態との関連性が示唆された.

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