アカヲネツタイチヨウが本州へ迷行した記録は今までに4回であらて武藏(東京都)、陸中(岩手県)、美濃、飛騨(岐阜県)より知られているのみである。筆者は1951年甲府市附近に於て採集された個体を報告する。此の鳥は同年の8月30日の夜8時頃石和、西町に住む五味正夫氏の住居附近の櫻の木に墜落したものであつた。此の鳥は幼鳥であつて、シラヲネツタイチヨウに比べると、はるかに大きく、体の黒斑は密で第1,第2,第3風切の黒いことなどによりアカヲネツタイチヨウである事は間違いない。此の鳥は小魚をよくたべ健康であつたが12日目に飼育者の過失に依り逃げ去つてしまつた。