日本口腔粘膜学会雑誌
Online ISSN : 1884-1473
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粘膜に症状が限局した尋常性天疱瘡の2症例
抗デスモグレイン抗体価測定
森本 光明山根 源之福島 大平森崎 重規蔵本 千夏小倉 基田中 陽一高橋 慎一天谷 雅行
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2000 年 6 巻 1 号 p. 26-31

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抄録
組み換えデスモグレイン (以下Dsg) 1とDsg 3を抗原とするELISA法は天疱瘡患者の診断にとって感度と特異度に優れ, 病勢を把握するのに有用であることが示唆されている。今回粘膜に症状が限局した天疱瘡2例の抗Dsg抗体価を測定したので報告する。2名の患者の血清は, Dsg 1は陰性, Dsg 3は陽性であった。第2例では, 粘膜の疾患が消失した時点でDsg 3抗体価は減少していた。今回の症例において我々は, 組み換えDsg 1とDsg 3を用いたELISA法が天疱瘡の血清学的診断方法として有用であることを確認した。
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