日本花粉学会会誌
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気象データによる盛岡市のスギ・ヒノキ花粉飛散数の予測
須藤 守夫須藤 礼子雑賀 優
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2011 年 57 巻 1 号 p. 17-24

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抄録

盛岡市のスギ・ヒノキ花粉飛散数を予測するために,花粉飛散数と前年夏の気象要因の関係を詳細に調べると共に,複数の気象要因を用いた重回帰分析により,より精度の高い予測式について検討した.盛岡市における25年間のスギ・ヒノキ花粉総飛散数と,盛岡地方気象台の観測値である夏季の7気象要因との関係を,7月1日から10日ずつずらした7月,真夏I,真夏II,8月のそれぞれ31日間のデータで調査した結果,年間あたり3,350個/cm^2以上の大量飛散年では真夏IIで25年間平均値より約2℃高く,同1,000個以下の小量飛散年では逆に約2℃低かった.単相関では7月21日から8月10日の真夏IIの時期に,前年-前々年の最高気温年次差との間に最も高い正の相関が認められ,相対湿度との間にも比較的高い負の相関が得られた.真夏IIで最高気温年次差,全天日射量,相対湿度を説明変数とする重回帰分析を行なった結果,R^2=0.86の高い精度の予測式が得られた.

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© 2011 日本花粉学会
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