日本小児血液学会雑誌
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Candida glabrataによる真菌性膿瘍および腸穿孔を合併したまま骨髄非破壊的移植を施行した急性混合性白血病の1例
溝口 洋子浜本 和子藤田 直人
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2007 年 21 巻 5-6 号 p. 252-256

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抄録
Acute mixed-lineage leukemia (AMLL) の15歳男児が再寛解導入療法時に真菌性虫垂炎, 腹腔内真菌性膿瘍を発症した.手術を施行しいったん軽快したが, 移植直前に難治性膿瘍が再燃し, 盲腸穿孔を合併.腹腔ドレーンを挿入したまま非血縁者間の骨髄非破壊的移植 (RIST) を行った.術創およびドレーンより酵母様真菌が検出されたが同定には至らず, 抗真菌剤併用にて, 敗血症, 腹膜炎に至ることなく移植を行いえた.重症真菌感染症や腸穿孔合併例においても, 抗真菌剤の併用やRISTにより移植は可能であると考えられる.
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