日本小児血液学会雑誌
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サイクロスポリン依存性再生不良性貧血の1例
石川 順一有岡 秀樹小林 良二内藤 広行
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1993 年 7 巻 6 号 p. 581-584

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抄録
症例は21歳の中等症再生不良性貧血で10歳時に発症し蛋白同化ホルモン, メチルプレドニゾロン大量療法などで治療されたが反応せず, 頻回の赤血球輸血を必要としていた.18歳時にサイクロスポリンAの投与により貧血が改善したが, 2度の投与中止により2度とも再燃した.副作用およびコストの軽減も考え, サイクロスポリンAの隔日投与を行ったところ, 血色素量が14mg/dl程度で安定した.サイクロスポリンAの治療により3年6カ月間輸血なしで経過している.サイクロスポリンA依存性再生不良性貧血に対しては, 隔日投与でも有効であるかもしれない.
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