日本小児呼吸器疾患学会雑誌
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在宅酸素療法対象予備群: 新生児慢性肺疾患の疫学
小川 雄之亮
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1992 年 3 巻 1 号 p. 50-53

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抄録

在宅酸素療法の適応となる小児呼吸器疾患患児の最大多数を占めている新生児慢性肺疾患を中心に, 在宅酸素療法対象予備群と目される慢性集中治療を必要とする新生児の疫学について述べた。
1987年1年間に90日以上新生児集中治療施設で長期ケアを受けた例は全国で3, 734例で, これは全出生の0.27%に相当した。出生体重が1, 500g未満の極小未熟児は69%を占め, 1, 000g未満の超未熟児でみると36%であった。別の調査で, 慢性肺疾患の発症頻度は出生体重の小さいほど, また在胎の短いほど高く, 1, 000g未満の生存超未熟児では42.5%に及んでいる。従って長期入院の極小未熟児の大半は慢性肺疾患に起因するものと考えられる。
1989年度の9施設での調査では, 6カ月以上の長期入院の慢性肺疾患例はその71%が1, 000g未満で, 全国で年間150例ほどにもなると想定され, 在宅酸素療法予備群の増加が示された。

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