日本小児呼吸器疾患学会雑誌
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BCG接種後3年で再燃した結核性リンパ節炎の1例
篠塚 徹舘 和宏宮入 烈中島 京子
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1997 年 8 巻 2 号 p. 128-132

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抄録

4歳の男児, 1歳時にBCGを接種し, 1カ月後にBCG部の発赤腫脹と同側腋窩リンパ節腫脹 (直径30mm) を認めた。BCGによるリンパ節炎と診断しイソニアジドを6カ月間内服した。2年後に胸部単純レ線で腋窩部に腫脹したリンパ節に一致し石灰化が認められ, 2年6カ月後にはリンパ節は縮小し治癒したと考えられた。ところがBCG接種後3年を経て再び同部位のリンパ節の腫脹を認めた。その50日前に風疹ワクチン, 8日前に3種混合ワクチンの追加接種を行っている。胸部CTで左腋窩部に石灰化を伴う複数の腫脹したリンパ節を認めた。生検を行い鏡検で抗酸菌を確認し, 病理所見で結核性リンパ節炎の診断を得た。しかし, リンパ節の培養では抗酸菌は検出されず, リンパ節を用いてのPCR法による結核菌DNAも陰性であった。患児は既往に易感染性を認めず, 調べられた範囲での免疫機能も正常であった。臨床経過よりBCG菌が長期にリンパ節に生存し再燃したと考えられた。

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