Journal of the Japanese Physical Therapy Association
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体重免荷歩行が変形性膝関節症患者の運動耐容能および歩行速度に与える効果
渡辺 伸一染矢 富士子
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論文ID: vol16_004

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抄録
【目的】本研究は,変形性膝関節症(膝OA)患者30名に対し,体重免荷装置を用いたトレッドミル歩行(BWSTT)と通常のトレッドミル歩行をそれぞれ6週間行い,その効果を調べた.【方法】対象は,膝OA患者を無作為に実験群とコントロール群に振り分けた.実験を完了した25名に対し,初期,介入3週後,介入6週後の評価を行った.【結果】運動中の脈拍数において群間による有意差を認めなかった.体重免荷歩行は,10m歩行時間と6分間歩行試験,トレッドミル歩行中の歩行機能の歩行速度や歩行距離,歩幅のばらつきにて介入前と比較し介入後で有意に改善した.通常のトレッドミル歩行は,歩幅のばらつきにて介入前と比較して介入後で有意に改善した.しかし,ファンクショナルリーチテスト,開眼片脚立位試験,Timed Up and Go Test,SF-36のすべての項目で両群とも有意な改善を認めなかった.【まとめ】本研究でのBWSTTは歩行機能の改善には有用であるが,バランス機能や生活全般に関わるQOLを改善させるまでには至らないことが示された.
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