2025 年 3 巻 p. 1-6
【目的】造血器腫瘍患者での Asia Working Group for Sarcopenia (AWGS) 2019基準に基づいたサルコペニア、重症サルコペニアの有病率や臨床的特徴を明らかにする。
【方法】飯塚病院血液内科に化学療法目的で入院した患者を、化学療法前に AWGS2019基準により非サルコペニア・サルコペニア・重症サルコペニアに分類し比較した。
【結果】適格基準を満たした 118名のうち 18人(15.3%)がサルコペニア、 21人(17.8%)が重症サルコペニアであった。非サルコペニア群と比較しサルコペニア群は低栄養、悪液質が多く、重症サルコペニア群はこれらに加え高齢で炎症反応が高かった。また重症サルコペニア群は非サルコペニア群、サルコペニア群と比較し Performance Status不良が多かった。
【結論】造血器腫瘍患者のサルコペニア有病率は高く、種々の有害因子をもつ患者が多かった。