論文ID: JJPTOL-R5-A6
【目的】整形外科外来通院中の高齢患者を対象に、がん罹患歴の有無とフレイルおよびフレイルに関連する問題点の有無との関係を明らかにすること。
【方法】当院で外来リハビリテーションが処方された 65歳以上の患者 1,339名を対象とした。リハビリテーション開始時に基本チェックリストを用いて評価を行った。がん罹患歴の有無を独立変数、基本チェックリストのフレイル、複数の項目の支障、運動器、低栄養状態、口腔機能、閉じこもり、認知機能、抑うつ気分の該当の有無をそれぞれ目的変数として二項ロジスティック解析を行った。
【結果】がん罹患歴があることと、基本チェックリストのフレイルおよび低栄養状態、閉じこもり、抑うつ気分に該当することが関連していた。その中でも特に、閉じこもりに該当することが、がんの罹患歴の有無と関連していた。
【結論】整形外科外来通院高齢患者の中でも、がん罹患歴のある高齢患者に対しては、閉じこもりに関する評価や介入を行い、フレイル予防を行う重要性が示唆された。