2025 年 14 巻 5 号 p. 309-314
【背景】超音波気管支鏡ガイド下ミニ鉗子生検(EBUS-MFB)は,縦隔・肺門リンパ節に対する新たな生検手技であるが,合併症に関する報告は少ない.【症例】69歳,男性.右上肺野腫瘤影の精査目的に当院を受診した.気管分岐下リンパ節(#7リンパ節)に対してEBUS-針生検(TBNA)/MFBを施行し肺腺癌の診断となった.初回気管支鏡検査から28日後に2回目の気管支鏡検査を施行したところ,MFBの穿刺孔から突出する有茎性病変を新規に認めた.生検結果は肉芽組織であった.【結論】EBUS-TBNA/MFBにより穿刺孔に肉芽組織を形成する可能性がある.