商業高校のプログラミングは実習を通し,その技術や知識を習得させる必要がある.しかし,プログラミングを初めて学習する生徒は,実習でコンパイルを行うと様々なプログラムのエラーメッセージに向き合うケースが多い.また,エラーを正しく修正できず実習課題を完成することが出来ない生徒も見られる.一方,教員側も生徒の個々のエラーに対応することになり,その指導の負担も大きい.デバッグ作業は生徒も教員も負担の大きい作業であるが,プログラムの修正方法の指導やエラーに関する対処法などのデバッグ作業の支援が困難である場合が多い.そこで,本研究ではARCSモデルに基づく設計方略から,デバッグ支援のための教材の開発を行い,教材が学習意欲に及ぼす影響を成績上位群,成績下位群の評価データを利用し,分析を行うとともに課題を検討する.