教育情報研究
Online ISSN : 2432-1745
Print ISSN : 0912-6732
AHPによるコンピュータ実習の報告書の定量的評価と分析
宮地 功
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 9 巻 1 号 p. 15-22

詳細
抄録

コンピュータ実習の報告書を評価する項目として21項目を列挙し,階層図を作成した.階層化意思決定法によって,評価項目を一対比較してその重みを求める.評価項目について報告書を5段階で評定する.その重みと評定値との積和を報告書の総合評価とする.この方法で実際の報告書を評定した.このように報告書の評価を定量化することによって,評価値の安定性を確保でき,報告書の作成について適切な指導が可能になった.報告書ごとの評価項目の5段階評価分布図によって,報告書を書く上での個人別およびクラス全体の評価傾向が容易に把握でき,指導資料として利用できる.評価作業が軽減できる可能性があるかどうかも調べた.重みの大きい評価項目10項目だけを用いて合成得点を求めてもほぼ同じ評価が得られることが明らかになった.

著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top