当科で施行した穿刺吸引細胞診(FNA)に関して解析した。対象は2009年1月から2010年12月に手術を行った甲状腺腫瘍(128例),唾液腺腫瘍(44例)をCS(Conventional Smear)群,2012年1月から2014年8月に手術を行った甲状腺腫瘍(188例),唾液腺腫瘍(56例)をLBC(液状化細胞診:Liquid-based cytology)群とし,この2群のFNAの成績を比較した。鑑別困難例は甲状腺,唾液腺腫瘍ともLBCによって有意に減少しなかった。また甲状腺腫瘍ではLBCによる成績改善は認めなかった。唾液腺腫瘍ではLBC群で正診率,感度,特異度すべて100%とCS群に比べ著明改善し,LBCの有用性が示された。