頭頸部外科
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原著
当科における甲状腺腫瘍および唾液腺腫瘍に対する穿刺吸引細胞診に関する検討
成田 憲彦徳永 貴広菅野 真史鈴木 弟高林 哲司山田 武千代森 正樹今村 好章藤枝 重治
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2016 年 25 巻 3 号 p. 403-408

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抄録

当科で施行した穿刺吸引細胞診(FNA)に関して解析した。対象は2009年1月から2010年12月に手術を行った甲状腺腫瘍(128例),唾液腺腫瘍(44例)をCS(Conventional Smear)群,2012年1月から2014年8月に手術を行った甲状腺腫瘍(188例),唾液腺腫瘍(56例)をLBC(液状化細胞診:Liquid-based cytology)群とし,この2群のFNAの成績を比較した。鑑別困難例は甲状腺,唾液腺腫瘍ともLBCによって有意に減少しなかった。また甲状腺腫瘍ではLBCによる成績改善は認めなかった。唾液腺腫瘍ではLBC群で正診率,感度,特異度すべて100%とCS群に比べ著明改善し,LBCの有用性が示された。

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© 2016 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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