頭頸部外科
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原著
歯性副鼻腔炎14症例の検討
北村 貴裕
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2016 年 26 巻 1 号 p. 57-60

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抄録
歯性副鼻腔炎は歯性感染症によるものである。本疾患14例に対して,歯科的治療および鼻科的治療を施行した。主訴は全症例で軽快した。術前および術後半年のCTをLund-Mackay staging system1) を用い評価したところ,術前の平均スコアが5.9点,術後は0.5点と著明に改善を認めた。本疾患では,歯科・口腔外科および耳鼻咽喉科の両者の専門とする治療を行う。そのためには両者が綿密な連携をとり,疾患に対する共通の理解を深めあうことが重要となる。本報告では,歯科的治療および鼻科的治療を行うことで,良好な成績を得られた。症例によっては,より低侵襲な治療による治癒の可能性を秘めている。これらは今後の検討課題といえる。
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© 2016 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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