頭頸部外科
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症例
口腔底類表皮囊胞の治療経験
鎌田 恭平岡崎 雅新川 智佳子松井 祐興鈴木 豊
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2018 年 28 巻 2 号 p. 223-227

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抄録
症例は52歳女性で,2か月前からの構音障害,頸部腫脹を主訴に近医を受診し,CTにて口腔底の腫瘤を指摘され当科に紹介された。初診時,オトガイ部の腫脹と口腔底の腫脹を認め,エコーではオトガイ部正中に65×40×50mmの囊胞性腫瘤を認めた。CTではオトガイ部から舌底部にかけて境界明瞭な低吸収域を認め,MRIでは顎舌骨筋より頭側に造影効果のある被膜を有し,内部に斑状の囊胞性腫瘤を認めた。穿刺吸引細胞診では粘稠な黄白色の内容物が極少量吸引された。頸部外切開にて,囊胞被膜に沿って鈍的に剥離し,囊胞性腫瘤を完全摘出した。病理では類表皮囊胞の診断であった。
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© 2018 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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